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2021.03.10 経済金融

経常利益はコロナ感染拡大前の水準にほぼ回復

中村孝也

財務省が2日発表した令和2年10~12月期の法人企業統計では、金融・保険業を除く全産業、全規模で前年比4.5%減収、同0.7%経常減益だった。減少幅は、7~9月期の同11.5%減収、同28.4%経常減益からいずれも改善した。経済活動の再開に伴い、経常利益は新型コロナウイルス感染拡大前の水準にほぼ回復した。

産業別には、非製造業が同11.2%経常減益であったのに対して、製造業が同21.9%経常増益となった。非製造業のうち、建設業が同41.4%増、卸売業・小売業が同30.4%増だった一方、外出自粛による旅客需要の低迷で運輸業・郵便業が3四半期連続での赤字となった。製造業では、鉄鋼が同196.3%増と好調で、自動車などの輸送用機器も増益に転じた。設備投資は同4.8%減で、3四半期連続のマイナスとなった。製造業は同8.5%減、非製造業は同2.6%減だった。

自己資本比率は2019年12月末の43.7%から2020年12月末の42.5%となった。前四半期末から0.6%ポイント、前年末から1.2%ポイントの低下である。また、資本金10億円以上の企業の自己資本比率は43.3%と、1,000万円~1億円の企業(41.2%)の自己資本比率を2.1%ポイント上回っている。

中村孝也

株式会社フィスコ取締役
日興證券(現SMBC日興証券)より2000年にフィスコへ。現在、フィスコの情報配信サービス事業の担当取締役として、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議を主導する立場にあり、アメリカ、中国、韓国、デジタル経済、暗号資産(仮想通貨)などの調査、情報発信を行った。フィスコ仮想通貨取引所の親会社であるフィスコデジタルアセットグループの取締役でもある。なお、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議から出た著書は「中国経済崩壊のシナリオ」「【ザ・キャズム】今、ビットコインを買う理由」など。