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2020.07.01 外交・安全保障

デジタル競争力が高い国は?

中村 孝也

デジタルでの効率性を高める「消費者余剰型経済」へと世界経済が転換していく過程で、一つの注目は「デジタル競争力」であろう。国の「デジタル競争力」を見る上では、国際連合工業開発機関(UNIDO)による2020年工業開発報告書「デジタル時代における工業化」も参考になろう。

UNIDOは「先端デジタル技術の開発と普及は世界の一部地域に集中しており、新興経済圏の大半ではほとんど進展していない」と指摘している。ここで世界の一部地域とされているのは10の先進経済圏であり、具体的には米国、日本、ドイツ、中国、台湾、フランス、スイス、イギリス、韓国、オランダの10ヵ国・地域である。10の先進経済圏「フロントランナー」は、これらの新技術に直接関連する国際特許の90%、輸出の70%を占めていると分析されている。10の先進経済圏に続く形で、先端デジタル技術に積極的に取り組んでいる40の経済圏(追随経済圏)が存在するが、技術導入の度合は先進経済圏と比べて遥かに低いとのことである。

先般紹介したIMDの「世界デジタル競争力報告書」では、世界のトップ5は、米国、シンガポール、スウェーデン、デンマーク、スイスとされていた。米国とスイスは上記の「10の先進経済圏」にも含まれており、多面的に見てもデジタル競争力が高いと考えられよう。IMDによると、日本のデジタル競争力は63ヵ国中23位と必ずしも高い評価ではなかったが、UNIDOによる評価は意外に高い。



(株式会社フィスコ 中村孝也)

中村 孝也

株式会社フィスコ 代表取締役社長
日興證券(現SMBC日興証券)より2000年にフィスコへ。現在、フィスコの情報配信サービス事業の担当取締役として、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議を主導する立場にあり、アメリカ、中国、韓国、デジタル経済、暗号資産(仮想通貨)などの調査、情報発信を行った。フィスコ仮想通貨取引所の親会社であるフィスコデジタルアセットグループの取締役でもある。なお、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議から出た著書は「中国経済崩壊のシナリオ」「【ザ・キャズム】今、ビットコインを買う理由」など。

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