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2020.06.29 外交・安全保障

アフターコロナに問われる「デジタル競争力」

中村 孝也

コロナショックをきっかけに、グローバル化で安い生産拠点と成長市場を求めた今までの「グローバリゼーション型経済」から、デジタルでの効率性を高める「消費者余剰型経済」への転換が見込まれる。その過程で「デジタル経済の成長」に注目するのであれば、今後の資産配分を考える上で「デジタル競争力」も一つの視点となりえるだろう。

IMDの「世界デジタル競争力報告書」は、知識、テクノロジー、将来への準備という51項目の観点から、世界63ヵ国のデジタル競争力を評価している。2019年の世界デジタル競争力ランキングは、米国、シンガポール、スウェーデン、デンマーク、スイスが世界のトップ5であった。

日本は63ヵ国中23位であり、2018年より順位を1つ下げた。アジア太平洋地域の中でも14ヵ国中8位にとどまる。日本は「国際経験」、「機会と脅威」、「企業の機敏性」、「ビッグデータの活用と分析」の4項目が最下位であった。一方、「高等教育における教員と生徒の比率」、「携帯通信の加入者」、「無線通信」、「世界におけるロボットの流通」、「ソフトウェアの著作権侵害(対策)」のように世界トップ3に入る項目もある。

総じて言うと、日本の強みは「インフラ面」で、弱みは「人材」にあり、このような評価は国全体の競争力にも一定程度当てはまる。IMDが6月に公表した「世界競争力報告書」では、日本の順位は30位から34位に後退した。もっとも米国も3位から10位に、中国は14位から20位にそれぞれ後退しており、「小規模経済の躍進」が今年のテーマであったようだ。



(株式会社フィスコ 中村孝也)

中村 孝也

株式会社フィスコ 代表取締役社長
日興證券(現SMBC日興証券)より2000年にフィスコへ。現在、フィスコの情報配信サービス事業の担当取締役として、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議を主導する立場にあり、アメリカ、中国、韓国、デジタル経済、暗号資産(仮想通貨)などの調査、情報発信を行った。フィスコ仮想通貨取引所の親会社であるフィスコデジタルアセットグループの取締役でもある。なお、フィスコ金融・経済シナリオ分析会議から出た著書は「中国経済崩壊のシナリオ」「【ザ・キャズム】今、ビットコインを買う理由」など。

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