新型コロナショックを受け、各国とも景気対策を準備中であるが、中国でも大型景気対策が検討されているようだ。21世紀経済報道によると、今後の重大項目投資として、13の省と都市のインフラに関して総額34兆人民元(530兆円)を投じることが公表されており、2020年は3兆元(47兆円)の投資が行われる。
リーマンショック後は「中国の4兆元対策」が注目された。2008年10月の三中全会で経済政策の方針が「調整」から「成長」に転換され、11月9日には「2年で4兆元の財政刺激策」が公表(GDP 比10%超)、11月27日には国家発展改革委員会が各事業分野の大枠を発表した。これを受けて、中国のインフラ投資は、2018年1~11月の前年同期比14.5%増から、1~12月に同18.4%増、2019年1~2月は同43.5%増と伸びていった。
今回も中国の景気対策の効果は「固定資産投資統計」と「地方債発行」で確認していくことになろう。なお、3月17日付ロイターは「全人代と政協を4月末か5月上旬に開催することを暫定的に計画」、「中国国家発展改革委員会が、中国経済は第2 四半期に正常化するとの見通しを示した」などと報じている。
(株式会社フィスコ 中村孝也)