「国の競争力」を評価する試み

「国の競争力」を評価する試み

多くの機関が「国の競争力評価」という難題に取り組んでいる。ダボス会議を主催する世界競争力フォーラムは、直近の「世界競争力報告」で日本を6位と評価した。141ヵ国を対象として、12分野にわたる103変数で評価した結果である。知名度の高さや歴史に加え、MECEな作成コンセプトが当ランキングの特徴だ。一方、コモン・ロー採用国に有利との批判や、(MECEであるが故に)競争力の差の源泉が読み取りづらいという悩みも抱える。

評価者によって順位は大きく異なる。1990年に「国の競争優位」を刊行したマイケル・ポーターは「国の競争力」(2005年)で、日本の成長力指標を12位、ビジネス競争力指標を8位と評価した。PWCの「世界の都市力評価2016」では、東京は15位と評価された。

やや変わり種のものでは、世界銀行の「Ease of doing business ranking(2020年)」で日本は29位と、森記念財団の「世界の都市総合ランキング2019」で東京は3位と評価された。前者は「事業のしやすさ」に焦点を絞る一方、後者は文化・交流、居住といった要素も勘案した都市評価である。US News World and Reportの「2020年Overall Best Countries Ranking」で日本は3位と評価されたが、サブランキングの軍事的、政治的、経済的な力は7 位とされた。「国の競争力」を考える上では、複数の評価を参考にしつつ、国の特徴を浮き彫りにすることが肝要となろう。日本が優れているのは「規模感、安定性」、劣後しているのは「柔軟性」のようにも見える。


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